障害者のためのキャリア共創コミュニティ
アカウント登録 ログイン
キャリアのヒント

未来のじぶんに、ちょっと先の気づきを
自分らしい働き方を見つけるためのコラム

HOMEキャリアのヒント, 40代障害者の転職成功のコツ|自分に合った職場を見つけるステップ

40代障害者の転職成功のコツ|自分に合った職場を見つけるステップ

公開日:
「配慮あり」で長くはたらく 40代のための転職ガイド

40代の障害者の方が転職を考えるときは、「適性に合う仕事が見つかるか」「必要な配慮を受けられるか」など、さまざまな心配がありますよね。これまでの経験を活かしながら自分に合った働き方を探すためには、アピールポイントを考えることが大切です。本記事では、40代障害者の転職を成功させるためのヒントや、転職先を探すための支援機関・サービスについて解説します。

40代の障害者が転職を成功させるコツ・アピールポイント

40代の障害者が転職を成功させるために、次のようなポイントを意識してご自身の魅力を企業にアピールしましょう。

  • これまでの経験やスキルをアピールする
  • 会社に貢献できることをアピールする
  • 謙虚さや学ぶ意欲をアピールする
  • 自己や障害に対する理解をアピールする

これまでの経験やスキルをアピールする

20~30代とは異なり40代になると、職種にもよりますが転職市場では経験・スキルが求められる傾向があります。そのため熱意や意気込みだけではなく、これまでの社会人経験で得られたものをアピールすると、選考時に好印象を与えやすくなります。特にマネジメントスキルは重宝されるため、マネジメントの経験がある場合はぜひアピールしたいところです。

会社に貢献できることをアピールする

経験やスキルだけではなく、それをどのように実務で活用するかを伝えることも大切です。「できること」「できないこと」を明確化したうえで、ご自身の長所や得意分野を活かして会社に貢献できることをアピールすれば、採用担当者により良い印象を与えることができます。

謙虚さや学ぶ意欲をアピールする

障害者雇用でも一般雇用でも、謙虚さと学ぶ姿勢は転職を成功させるために欠かせません。これまでの経験は大切ですが、転職すると職場環境が変わるため、その会社の風土やルールを理解して馴染む必要があります。障害特性によっては難しい部分もあるかもしれませんが、症状と付き合いながら学ぶ姿勢を見せましょう。

自己や障害に対する理解をアピールする

障害者雇用枠で就労する場合は合理的配慮、つまり会社側の負担になり過ぎない範囲で、障害者が必要とするときにサポートが受けられます。転職活動の選考時は、職場で合理的配慮を受けるために必要な情報として、障害特性や必要なサポートについて伝える必要があります。この内容を適切に伝えることで、「障害と向き合いながらはたらき続けられること」を企業に示すことが可能です。

転職活動で知っておきたい40代の障害者の就労状況

40代の障害者の就労状況について把握するために、厚生労働省の「令和5年度障害者雇用実態調査結果報告書(PDF資料)」をもとに、年齢別雇用者数の割合を障害別に見ていきましょう。

身体障害者の年齢別雇用者数の割合

身体障害者の年齢別雇用者数の割合は次のとおりです。

図1-4 年齢階級別雇用者数の割合

出典:令和5年度障害者雇用実態調査結果報告書(PDF資料より)

身体障害者の場合は40代以降の割合が高い傾向がありますが、年齢が上がるほど身体障害者の割合が増えることに関連すると考えられます。40代の身体障害者の方にも、転職のチャンスは十分あるといえるでしょう。

知的障害者の年齢別雇用者数の割合

知的障害者の年齢別雇用者数の割合は次のとおりです。

図2-4 年齢階級別雇用者数の割合

出典:令和5年度障害者雇用実態調査結果報告書(PDF資料より)

先ほどの身体障害者とは対照的に、知的障害者の場合は若年層の雇用割合が高い傾向があります。40代の知的障害者の割合は、常用雇用者と比較して大幅に低いわけではないため、転職のチャンスはあると考えられます。

精神障害者の年齢別雇用者数の割合

精神障害者の年齢別雇用者数の割合は次のとおりです。

図3-4 年齢階級別雇用者数の割合

出典:令和5年度障害者雇用実態調査結果報告書(PDF資料より)

精神障害者の場合は、50代前半までは同じくらいの割合が雇用されていることが特徴です。そのため、40代の精神障害者の方も転職のチャンスは十分あるといえます。

発達障害者の年齢別雇用者数の割合

発達障害者の年齢別雇用者数の割合は次のとおりです。

図4-4 年齢階級別雇用者数の割合

出典:令和5年度障害者雇用実態調査結果報告書(PDF資料より)

発達障害者の場合は、若年層の雇用割合が高く40代にかけて下がりますが、50代前半で再び増加していることが特徴です。そのため、40代の発達障害者の転職が難しいというわけではないと考えられます。

40代の障害者の転職活動で意識したいポイント

40代の障害者の転職活動で意識したいポイント

40代の障害者の方が転職を検討する際は、次のようなポイントを意識することで、転職活動を有利に進めやすくなるでしょう。

  • 自分に向いていない仕事・職種を避ける
  • ブランクがある場合は段階的に準備する
  • 自身の障害特性・症状への理解を深める
  • ポジティブな印象を与えられるようにする
  • 転職活動時は支援機関・サービスを活用する

自分に向いていない仕事・職種を避ける

ご自身に向いていない仕事・職種を無理して選ぶと、早期離職や症状の悪化につながってしまいます。障害者雇用枠での就労を目指す際は、障害特性と付き合いながら長期間はたらき続けられるような、ストレスや負担を軽減できる仕事を選ぶことが大切です。ただし、障害特性ごとに得意不得意があるので、後述するように自己分析を重ねたうえでご自身に合う仕事・職場を選びましょう。

ブランクがある場合は段階的に準備する

ブランクの有無に関わらず、無理のない就労形態から始めて徐々に慣らしていくことも重要です。就労移行支援を受けたり、精神疾患がある場合はリワークを活用したりすることで、就労のための準備を整えることができます。無理に再就職をしても続かないので、いきなりフルタイムの正規雇用ではなく、短時間労働やパートなどから始めることも検討してみてください。

自身の障害特性・症状への理解を深める

自分に向いている仕事・働き方や必要な合理的配慮を把握することは、転職を成功させて長くはたらき続けるために欠かせません。「何が苦手でどんなときにストレスに感じるか」を考えることで、必要な配慮事項が見えてきます。例えば、視覚障害があるなら「読み上げソフトを導入してもらう」、発達障害でマルチタスクが苦手なら「ひとつずつ指示してもらう」などです。

ポジティブな印象を与えられるようにする

できないこと」「苦手なこと」を補えるような、ポジティブな部分を磨いておくことも大切です。例えば、休職や療養などで長いブランクがある場合は、履歴書の空白期間について質問されることが多いです。その際に、「精神疾患を発症して休職したが、療養しながら自分自身と向き合って症状をコントロールできるようになった」「ブランク期間中に資格を取得した」など、前向きな経験があれば採用担当者に魅力的に映ります。

転職活動時は支援機関・サービスを活用する

40代の障害者が理想的な職場に転職するためには、前述したように自己理解が欠かせません。しかし、「ご自身の障害特性を十分把握できていない」「どんな仕事が向いているか分からない」といったケースは多く、独力で転職先を探すのはハードルが高いものです。

障害者専門の転職支援機関やサービスを活用することで、長くはたらき続けられる理想の職場が探しやすくなります。K.N.さん(40代/双極性障害)は、支援機関を通じて障害者雇用枠での転職に成功し、配慮のある職場で安心してはたらける環境を手に入れました。この事例の詳細は次の記事で詳しくご紹介しています。

詳細はこちら:dodaチャレンジ

転職の成功には「情報共有」や「交流」も大切!

転職を成功させるためには「情報」が必要ですが、障害者雇用枠の就労に関して得られる情報は少ないのが現状で、積極的な情報収集が必要になります。同じ境遇・経験のある人に相談してみることで、転職を成功させるヒントを得られることがあるかもしれません。

障害者向けの転職支援コミュニティも活用してみよう

前述したように、障害者専門の転職のプロに相談することで転職先をスムーズに探せますが、「もっと気軽に情報を得たい」「同じ悩みを抱えている障害者同士で交流したい」と思うこともあるでしょう。しかし、身近に同じ境遇・経験の知人がいないということもあります。そこでおすすめしたいのが「障害者向けの転職支援コミュニティ」です。

障害者向けの転職支援コミュニティでは、あなたと同じように仕事を探している人や、現在就労中の人と交流できます。不安や悩みを相談したり情報を共有したりすることで、ご自身の障害特性や配慮事項、向いている仕事などについて見直すことも可能です。さらに体験談やQ&A、交流相談で同じ悩みを持つユーザーと一緒に「障害者雇用のハテナ」を解決できるので、ぜひお気軽に登録してみてください。

40代の障害者で転職を検討中の方は「あしたのあるきかた」へ!

40代の障害者で転職を検討中の方は「あしたのあるきかた」へ!

40代の障害者の方が転職を成功させるためには、これまでの経験・スキルや会社に貢献できることをアピールするのがコツです。また、ご自身の障害特性や適性を把握して、自己理解を深めることも大切です。転職活動をする際は、まず情報収集から始めてみましょう。

あしたのあるきかた」では、障害者向けのコミュニティを提供しています。同じ障害を持つ人と交流したり、専門知識があるスタッフのサポートを受けたりすることで、自分に合った働き方が見えてきます。まずは焦らず情報を集めながら、ご自身のペースで転職活動を進めてみてください。

就業意欲のある障害者向けの
コミュニティ「あしたのあるきかた」

非公開: 戸田 幸裕
監修者 パーソルダイバース株式会社 人材ソリューション本部 事業戦略部 ゼネラルマネジャー

戸田 幸裕

上智大学総合人間科学部社会学科卒業後、損害保険会社にて法人営業、官公庁向け営業に従事。2012年、インテリジェンス(現パーソルキャリア)へ入社し、障害者専門のキャリアアドバイザーとして求職者の転職・就職支援に携わったのち、パーソルチャレンジ(現パーソルダイバース)へ。2017年より法人営業部門のマネジャーとして約500社の採用支援に従事。その後インサイドセールス、障害のある新卒学生向けの就職支援の責任者を経て、2024年より現職。
【保有資格】国家資格キャリアコンサルタント、障害者職業生活相談員

記事をシェアする

障害者雇用に関心のある方や実際に働いている方が、
相談や情報交換を通じて、より良い雇用を目指す交流の場。
「あしたのあるきかた」

ページのTOPへ戻る
HOMEキャリアのヒント, 40代障害者の転職成功のコツ|自分に合った職場を見つけるステップ