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障害者がはたらきやすい仕事とは?障害者雇用の職種·働き方·就労支援のポイント

公開日:
障害特性に合った職場と働き方を見つけるには?

障害のある方にとって大きな悩みが「仕事」ではないでしょうか。障害者手帳をお持ちの場合は、障害者雇用ではたらくことができますが、「はたらきやすい職場」が見つかるかどうか不安ですよね。障害者がはたらきやすい仕事や職場環境には、さまざまな選択肢があります。本記事では、障害者雇用に多い職種や就労支援のポイントについて分かりやすく解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。

障害者がはたらきやすい仕事

障害者雇用促進法の推進といった背景があり、現在では障害者がはたらきやすい仕事は多様に存在するため、ご自身の特性を活かしたはたらき方ができます。そのなかでも、障害者雇用枠ではたらきやすい仕事として、次のようなものが挙げられます。

  • 事務職
  • プログラマー
  • デザイナー
  • コールセンター
  • 工場作業
  • 清掃業

事務職

事務職は書類作成やデータ入力、電話·来客対応などの業務を担当します。事務職の種類はさまざまですが、いずれもデスクワークが基本なので身体的な負担が少なく、障害者雇用でも人気がある職種です。特別なスキルや資格を必要としないことが多く、職場環境·業務内容などで合理的配慮が受けやすいため、障害者がはたらきやすい仕事だといえます。

プログラマー

プログラマーは、システムやソフトウェア、アプリなどの機能を実装する仕事です。システムエンジニアが設計した仕様に基づき、プログラミング言語でプログラムを記述します。デスクワーク中心でテレワークなど柔軟な働き方が選びやすいので、障害者がはたらきやすい仕事として人気です。

デザイナー

デザイナーは視覚的な設計を行う仕事で、グラフィックデザイナー·Webデザイナー·ファッションデザイナーなどさまざまな種類があります。基本的には実力主義で、納期までに成果物を完成させることが重視されるため、一人でコツコツ取り組むことが得意な人に向いています。

コールセンター

コールセンターの業務は、電話で顧客対応をする仕事がメインです。顧客から掛かってきた電話に対応したり、アポイントメントを取ったりします。対応マニュアルが整備されていて、何をすべきか分かりやすく、座って行うため体力面での負担を減らしたい人に向いています。ただしクレーム対応がある場合は、精神的なストレスを感じやすいので注意が必要です。

工場作業

工場作業は、組み立て·仕分け·検品などのいわゆる軽作業を行う仕事です。基本的にはルーチンワークで決まった作業をするため、コミュニケーションや臨機応変な対応、あるいはパソコン作業が苦手な人に向いています。

清掃業

清掃業は、オフィス·工場·病院·スーパーなど、建物や施設の清掃を行う仕事です。掃除機やモップを使った清掃や、窓ふき·ごみの回収などがメインとなります。仕事内容はマニュアル化されていて対人業務が少ないため、コミュニケーションが苦手な人でも精神的な負担を軽減してはたらきやすいです。

障害者が安心してはたらける職場環境のポイント

障害者が安心してはたらくためには、職場環境の整備が欠かせません。障害特性への理解があり、適切な合理的配慮が受けられる職場環境が理想的です。具体的には、次のような要素がある職場は障害者がはたらきやすいとされています。

  • バリアフリー設計が整っている
  • 多様な働き方が選べる
  • 合理的配慮が適切である
  • 適切な人材配置と育成が行われている

バリアフリー設計が整っている

職場環境や設備が障害者の目線で整えられているかどうかは、職場選びの重要なポイントです。例えば、身体障害のある人が車椅子で移動しやすいオフィス設計や、視覚障害者·聴覚障害者がコミュニケーションを取りやすいツールの整備など、自身の障害特性に合った環境になっているか確認しましょう。従業員が障害に対して理解や寛容さがあることも大切です。

多様な働き方が選べる

障害のある方は障害特性や体調に合わせながらはたらいたり、必要に応じて通院したりする必要があります。そのため、時短勤務·フレックスタイムや在宅勤務を選べたりするなど、柔軟な働き方が選べる職場のほうが、障害と付き合いながらはたらきやすくなります。

合理的配慮が適切である

障害者がはたらきやすい仕事·職場に欠かせないのが合理的配慮です。そもそも合理的配慮とは、障害者から申し入れがあったときに、企業側が過度な負担にならない範囲でサポートすることを指します。前述した職場環境や働き方とも密接に関連しており、必要な配慮事項を当事者と企業側で話し合って決めることが大切です。

例えば、聴覚障害者の場合は筆談·手話支援ツールの導入、発達障害(ADHD)がある場合は「タスクをひとつずつ頼む」などの方法があります。なお、2024年4月1日より「障害者差別解消法」の改正が施行され、障害者への合理的配慮の提供が事業者に義務化されているため、就職·転職活動の際は企業の対応姿勢を確認することが重要です。

適切な人材配置と育成が行われている

障害特性や適性に応じて、人材配置や育成を考慮している企業であれば、長くはたらきやすいと考えられます。例えば、できることを活かせる部署に配置されることで、適性やスキルを発揮しやすくなりモチベーションも高まります。また、スキルアップや資格取得などのサポートとして、研修への参加機会の提供などがあれば、より仕事で活躍しやすくなるでしょう。

障害者がはたらきやすい仕事を探すコツ

障害者の方が仕事を探す際は、次のような点を意識することでご自身に合った職場に出会いやすくなります。

  • 障害への理解がある職場を選ぶ
  • 必要な配慮事項を明確化する
  • 障害者向けの就労支援サービスを活用する

障害への理解がある職場を選ぶ

前述したように、障害者がはたらきやすい仕事·職場として欠かせない条件が、合理的配慮が受けられることです。企業のホームページやプレスリリースで、障害者の受け入れ実績や取り組みなどを確認すれば、企業の実態を把握しやすくなります。

障害者の雇用実績が充実している企業は障害への理解があり、適切な合理的配慮を提供している可能性が高いと考えられます。そうした発表がない場合、社内のバリアフリー化やテレワーク·フレックスタイム·時差出勤など、多様性を重視した制度の有無で判断できるでしょう。

必要な配慮事項を明確化する

はたらきつづけるために必要な合理的配慮は、人それぞれの障害特性や症状によって異なります。そこでご自身の障害特性を踏まえて、必要な配慮事項を明確化し、企業に伝えることが欠かせません。例えば、歩行に困難がある場合は車椅子が動きやすいオフィス環境の整備や、通勤ラッシュを避けるための時差出勤などです。

できること·できないことを明確化し、どうすればはたらきやすいかを伝えることで、ご自身のスキル·能力を活かしながらはたらきやすくなります。

障害者向けの就労支援サービスを活用する

障害者がはたらきやすい職場にはさまざまな要素が関わるため、独力で就職先·転職先を探すのは容易ではありません。また、ご自身の障害特性を理解できておらず、具体的な配慮事項が分からないというケースは多く、適切な合理的配慮が受けづらいというケースもあります。そこで障害者向けの就労支援サービスを活用してプロのサポートを受けることで、ご自身に合った適職や職場が見つかりやすくなります。

障害者がはたらきやすい仕事探しに役立つサービス

障害者がはたらきやすい仕事を見つけたり、そのために必要なサポートを得たりするために、次のような支援機関やサービスの活用がおすすめです。

  • ハローワークの障害者関連窓口
  • 地域障害者職業センター
  • 障害者就業·生活支援センター
  • 就労移行支援事業所
  • 障害者専門の転職エージェント
  • 障害者向けのコミュニティサイト

ハローワークの障害者関連窓口

全国各地のハローワーク(公共職業安定所)には、障害がある人のための「障害者関連窓口」が設けられています。障害に関する専門知識がある担当者によるサポートが受けられるため、ご自身の障害特性や症状に合う求人を探しやすいことが特徴です。職業相談や紹介に加えて、履歴書作成や面接対策など、就職·転職活動に必要なサポートも受けられます。

地域障害者職業センター

地域障害者職業センター」は、障害者の就労や定着支援を目的として各都道府県に設置されています。直接的な職業紹介はありませんが、作業支援や職場対応スキル講習など、専門的な職業リハビリテーションサービスにより、職業準備のための支援が受けられます。

障害者就業·生活支援センター

障害者就業·生活支援センター」は、前述したハローワークや地域障害者職業センターと連携して、障害者の就業や生活をサポートする施設です。職業訓練や現場実習の紹介のほか、就職·転職活動のサポートや定着支援などが受けられます。

就労移行支援事業所

就労移行支援事業所」は、就労に必要な知識·スキル定着の訓練が受けられる支援サービスです。状況に応じたきめ細やかなサポートが受けられるので、いきなり就労することに不安がある場合におすすめです。転職後も定着支援として、困りごとや悩みの相談ができるので、安定した就労が可能となります。

障害者専門の転職エージェント

障害者がはたらきやすい仕事を探す際は、「障害者向けの転職エージェント」の活用がおすすめです。豊富なサポート実績があるキャリアアドバイザーに伴走してもらうことで、どのような仕事·職場ではたらくのがご自身に向いているか、把握しながら理想の職場を探せます。

また、障害のある方が転職を目指すとき、ご自身の障害特性や必要な配慮事項を把握できてないケースも多いです。キャリアアドバイザーとの対話を重ねることで、ご自身の障害特性や適性を把握し、「何が得意か」「どんな合理的配慮が必要か」など、はたらきやすい環境を手に入れるために欠かせない自己理解が深まります。

障害者向けのコミュニティサイト

障害者の仕事の探し方で生じがちな悩みが「情報が少ないこと」です。そこで「障害者向けのコミュニティサイト」の活用がおすすめです。ご自身と同じように仕事を探している人や、現在就労中の人と交流できるので、もうひとりで悩む必要はありません。

不安や悩みを相談したり情報を共有したりすることで、ご自身の障害特性や配慮事項、向いている仕事などについて見直すことができます。さらに体験談やQ&A形式の質問や、交流相談で同じ悩みを持つユーザーと一緒に「障害者雇用のハテナ」を解決できるので、焦らずじっくり準備して理想の就労を実現しやすくなるでしょう。

障害者がはたらきやすい仕事を探すなら「あしたのあるきかた」へ!

障害者がはたらきやすい仕事として、事務職·プログラマー·データ入力·工場作業などが挙げられます。安心してはたらける職場は、障害者目線での環境整備が進んでいて、多様な働き方が選べることが特徴です。仕事を探す際は必要な配慮事項を明確化したり、障害者向けのサービスを活用したりすることが大切です。

障害者がはたらきやすい仕事を見つけるには、まず情報収集から始めましょう。同じ障害を持つ人と交流したり、専門知識があるスタッフのサポートを受けたりすることで、自分に合った働き方が見えてきます。「あしたのあるきかた」では、障害者向けのコミュニティを提供しています。登録することで、障害者が安心してはたらきやすい職場や仕事に出会えるチャンスが広がるでしょう。

障害者向けのコミュニティ
「あしたのあるきかた」

非公開: 戸田 幸裕
監修者 パーソルダイバース株式会社 人材ソリューション本部 事業戦略部 ゼネラルマネジャー

戸田 幸裕

上智大学総合人間科学部社会学科卒業後、損害保険会社にて法人営業、官公庁向け営業に従事。2012年、インテリジェンス(現パーソルキャリア)へ入社し、障害者専門のキャリアアドバイザーとして求職者の転職・就職支援に携わったのち、パーソルチャレンジ(現パーソルダイバース)へ。2017年より法人営業部門のマネジャーとして約500社の採用支援に従事。その後インサイドセールス、障害のある新卒学生向けの就職支援の責任者を経て、2024年より現職。
【保有資格】国家資格キャリアコンサルタント、障害者職業生活相談員

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