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障害者の職務経歴書の書き方とは?キャリア・強みを効果的に伝えるポイント

公開日:
職務経歴書で未来を描く自己PRのヒント集

就職活動の応募書類作成にあたって、職務経歴書に何をどういう風に書けば良いか分からず悩んでいませんか。職務経歴書は、就活における自己紹介文ともいえる重要書類です。自らの強みや、はたらく意欲を企業に伝えるツールにもなります。本記事では、採用担当者の心をつかむ職務経歴書の書き方を解説します。

そもそも職務経歴書とは?

職務経歴書」とは、主に転職活動で求人へ応募する際に提出する書類の一つです。履歴書が応募者の基本情報を簡潔に説明する書類であるのに対し、職務経歴書では過去の職歴・経験とそれぞれの経歴を詳細に記載します。応募先へ自身の強みや魅力を伝え、就職後にどのような働き方ができるかイメージしてもらいやすくする役割を担う書類です。

未経験の業種・職種やはたらいたことのない方でも、応募先から求められた場合には職務経歴書の提出が原則必要となります。これまでの経歴で培った就職後にも活かせるスキルや動機・熱意の強さをアピールするためにも、できる限りすべての経歴や実績を記載することが大切です。

【テンプレート付き】職務経歴書に記載する8つの内容

ここからは、下記のテンプレートの項目を基に、職務経歴書に記載すべき8つの内容について説明します。

職務経歴書

◯◯◯◯年◯月◯日現在
氏名(ふりがな)

【職務要約】
◯◯◯

【職務経歴】
■株式会社 ◯◯◯
設立  :◯年
上場区分:◯◯◯
従業員数:◯名
資本金 :◯円
売上高 :◯円
事業内容:◯◯◯
期間 業務内容
◯◯◯◯年◯月〜◯◯◯◯年◯月
(在籍期間:◯年◯ヶ月) ・◯◯◯
・◯◯◯
・◯◯◯

【保有する資格・スキル】
・◯◯◯ ◯年◯月取得
・◯◯◯ ◯年◯月取得
・◯◯◯ ◯年◯月取得

【自己PR】
◯◯◯

【特記事項】
◯◯◯

以上

タイトル

タイトル」は、職務経歴書のトップに記載する項目です。具体的には、書面の中央へシンプルに「職務経歴書」と記載します。ほかの項目より大きい太字フォントを使用すると、見やすく、フォーマル感が演出できます。

作成日・氏名

タイトルの下に、職務経歴書の作成日と自分の氏名・連絡先を記載します。記載する位置は右寄せです。氏名の読み方を間違われやすい場合は、カッコ書きでふりがなを振っておきましょう。なお日付は、和暦・西暦のいずれの書き方でも構いませんが、以下に記載する項目と表記を合わせてください。

職務要約

職務経歴書の本文には、まず「職務要約」を記載します。職務要約とは、これまで経験してきた仕事について記載する項目です。スペースの広さにもよりますが、基本的には200〜300文字程度、行数だと3〜5行程度で簡潔に要約して記載してください。従事してきた職務に加え、就業にあたって心がけてきたことなども添えると自身の強みが効果的にアピールできます。アルバイトを含め、これまでに職歴がまったくない場合は、学歴や専攻などを記載しましょう。

職務経歴

正社員としての勤務経験がある場合は、その職歴を会社ごとに記載します。勤務経験のある会社に関する基本的な記載内容は、以下の通りです。

  • 設立年月日
  • 上場区分
  • 従業員数
  • 資本金の額
  • 売上高の額
  • 事業内容

さらにその下に、在籍期間と従事した業務内容を記載します。それぞれの経歴に、雇用形態や在籍年数や役職、実績・成果なども添えましょう。なお、退職・転職の理由に関することは記載不要です。経歴・経験が多い場合は、キャリアのカテゴリごとに「〜外、◯社 ◯年程度」という風に合算して記載しても構いません。

記載できる職務経験が一切ない場合は、「〜のため職歴なし」という風に、理由と併せて簡潔に記載してください。もし経験があれば、アルバイトや職業訓練、就労移行支援事業所などへの通所経験および学んだ内容を記載し、職業準備性の高さをアピールしましょう。

経験した業務の詳細

職務経歴に続いて、これまでのキャリアの中での配属先と、どのような業務を担当してきたのかを記載します。職務経歴書の様式にもよりますが、先述の職務経歴に付け加える形でも構いません。文章にするほか、業務量や勤務時間を含め箇条書きでリストアップすればより読みやすくなります。

保有する資格・スキル

現在取得している資格や保有するスキル、業務に関する知識・ノウハウ、前職での社内外コンテストでの受賞歴などを箇条書きで記載します。記載する順番に明確な決まりはありませんが、事務志望ならパソコンに関する資格・スキルなど、応募先の会社・職種に関連の深いものを優先的に書くとよいでしょう。

また、現在取得を目指して勉強中の資格があるなら、その名称と、どのように努力しているのかなどについても末尾に記載することをおすすめします。資格・スキルの名称に加え、実際に仕事でどのように活かせるか、使用してきたかなどを付け加えるとより効果的です。

自己PR

自己PR欄には、自身の強みや仕事への意気込み、就業にあたっての熱意をアピールする内容を簡潔に記載します。ボリュームの目安は、150文字〜200文字程度です。

ただ自慢話を記載すれば良いのではなく、応募先の会社・職種で求められる人物像を踏まえ、効果的なアプローチ方法を考えてみてください。文章・箇条書きのどちらでも構いませんが、いずれの場合も具体的なエピソードや経験談を添えると、より魅力的で説得力のある内容になります。

特記事項

一般的に、特記事項はこれまでの項目で書ききれなかった内容や追加で伝えておきたいことなどを記載する欄です。障害がある方は、その特性の詳細や必要な配慮、通院・服薬状況など、就業にあたって職場と共有しておくべき内容を記載することをおすすめします。

ただし、障害に関してあいまいな書き方をすると、誤解を招く原因になりかねません。想定される具体的なシーンを例に、自分ではどのように対処するのか、どのような対応を求めているのかを記載してください。

職務経歴書の作成方法

職務経歴書は、ITスキルをアピールするという意味でもできる限りパソコンでの作成が推奨されます。手書きでも構いませんが、デジタル化が進んでいる今の時代、修正・更新や複数企業へ提出する際のアレンジのしやすさ、読みやすさなどの点からも、パソコンのほうが優れているからです。書式は、一般的には横書きが基本となります。エントリーシートや履歴書とは異なり、基本的に押印はいりません。

また、職務経歴書に誤字・脱字があると印象ダウンにつながるので、最後に読み返してしっかりチェックしましょう。自分だけでチェックするのが不安な場合は、家族や友人・知人、支援サービスなど第三者の協力を仰ぐことをおすすめします。

もし手書きする場合は、市販の職務経歴書を使用し、ボールペンや万年筆など消せない筆記用具で記載してください。誤字があるときは、修正液で直すのではなく、新たに書き直すのが適切です。書き直すのがどうしても難しい場合は、二重線で訂正して訂正印を押す方法で修正しましょう。

障害者が採用されやすい職務経歴書を作成する3つのポイント

ここでは、職務経歴書を作成する事前準備となる3つのポイントを説明します。

自己分析を深める

自己分析は、職務経歴書を作成するベースとなるプロセスです。年表形式で、これまでの経歴をすべて時系列に並べてリストアップし、キャリアをジャンルごとにまとめてみましょう。過去のキャリアを当時の状況も踏まえて振り返って整理し、客観的に評価することで、職務経歴書に書くべき内容を取捨選択できます。また、キーワードをピックアップし、そこから連想する言葉を枝分かれするように書き出していく「マインドマップ」形式で整理するのもおすすめです。

客観的な内容になるよう心がける

職務経歴書に記載する内容は、できる限り客観的に記載してください。「頑張った」「こういう風に思った」「◯◯が得意」といった主観的な内容だけだと、企業が採用後の働き方をイメージしづらいうえ、説得力に欠けてしまいます。

内容に客観性を持たせるコツは、具体的なエピソードや数値を添えて説明することです。例えば「資格を活かして◯◯業務に従事し、△△の実績を上げた」「◯◯業務で1日△件処理・対応した」などの具体的なエピソードや数値が加わるだけで、記載内容がぐっと客観的になり、自身の強みが自然にアピールできます。

応募先ごとに作成する

複数の企業の求人へ応募する際、職務経歴書は使い回すのではなく、応募先に合わせて作成しましょう。採用率を上げる最も効果的な方法は、企業の求める人材に自分の強み・魅力をフィットさせた内容にすることです。応募先によってアピールすべき内容が異なるため、使い回しや一般論ばかりだと的外れな内容になってしまい、応募先の担当者の心に刺さりません。合同就職面談会など一度に大量の応募書類の作成が予想されるケースを除き、1社ずつ内容を検討することをおすすめします。

「会ってみたい」と思われる職務経歴書で応募先の心をつかもう!

職務経歴書に書く内容は、ある程度決まった形式がありますが、書き方一つで印象が大きく変わります。未経験の方や、ブランクがあっても、それ自体は大きな問題ではありません。自己分析を深めて自分の強みを明らかにしたうえ、具体的かつ客観的な書き方を心がけ、応募先にやる気や熱意を伝えましょう。

職務経歴書の作成にあたって、書くべき内容に悩んだら、同じ目標を持つ仲間の取り組みや意見を聞いてみるのも一つの方法です。情報交換ができるだけではなく、モチベーション維持や、自分を客観視することにもつながります。「あしたのあるきかた」では、たくさんの仲間があなたを待っています。初めての交流の際は緊張するかもしれませんが、みんな同じような悩みや課題を持つ同志です。ぜひ気軽に声をかけてみてください。

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非公開: 戸田 幸裕
監修者 パーソルダイバース株式会社 人材ソリューション本部 事業戦略部 ゼネラルマネジャー

戸田 幸裕

上智大学総合人間科学部社会学科卒業後、損害保険会社にて法人営業、官公庁向け営業に従事。2012年、インテリジェンス(現パーソルキャリア)へ入社し、障害者専門のキャリアアドバイザーとして求職者の転職・就職支援に携わったのち、パーソルチャレンジ(現パーソルダイバース)へ。2017年より法人営業部門のマネジャーとして約500社の採用支援に従事。その後インサイドセールス、障害のある新卒学生向けの就職支援の責任者を経て、2024年より現職。
【保有資格】国家資格キャリアコンサルタント、障害者職業生活相談員

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